皆さんは恋人や夫婦関係、パートナーとの間になにか不満はありますか?
私事でいえばまったくもって不満や不安などもないのですが、
世の中一般的にいえば、恋人の浮気や夫婦間での不倫などの問題が多発していますよね。
浮気されやすい性格、不倫されやすい要因など、裏切られる原因は説明できるのでしょうか?
今回ご紹介する研究は、”関係性の築き方”によって、裏切られるか否かが決まると説明しています。
目次
新婚夫婦200組の追跡調査により判明した浮気されやすい愛着スタイルとは
新婚夫婦200組を対象におよそ5年間にわたり行った追跡調査による研究をご紹介します。
新婚夫婦には、性格や愛着スタイル、関係の満足度についてのテストを受けてもらいました。
様々な要因と浮気などの裏切り行為の関連性を調べたところ、カップルのどちらかの愛着スタイルが心配型だった場合、浮気をする可能性がより高い事が分かりました。
心配型の愛着スタイルを持つ方は不安な気持ちになりやすく、不安が一定以上になると恋人に捨てられるという恐れにつながります。
捨てられるかもという不安に駆られた心配型の愛着スタイルを持つ方は、
現状のパートナーとの関係においてずっと一緒に居てくれる等の安心感などが感じられないタイミングで、他に目がいってしまい浮気をしてしまう傾向があります。
ちなみに5人に1人は心配型愛着スタイルに当てはまると言われており、20%もの人が浮気予備軍といったところですね。
ざっとインターネットで検索してみたところ、しらべぇでのアンケートでは23.1%が浮気をしたことがあると回答しており、
ちょうど同じくらいの割合ですね。
とはいえ、心配型の愛着スタイルを持った人たちが全員浮気をするわけではなく、
あくまでしやすいという傾向がある程度のものなので、23.1%全員が心配型の愛着スタイルであるというわけではありません。
心配型の愛着スタイルを持つ人の2つの特徴
心配型の愛着スタイルを持つ人にはいくつかの特徴があります。
感情の起伏が激しい
日ごとに感情が大きく変化する傾向があります。さっきまでめちゃくちゃ怒っていたのに急に機嫌がいいであったり逆もしかり。
感情のアップダウンが激しく、強い愛情を示したかと思えば、急にそっけなくなったりします。
相手の要求を過剰に満たす
相手が何を望んでいるのかについて、多くの時間や労力を費やしてしまいがちです。
相手の要求を過剰に満たすように頑張ってしまうといってもいいでしょう。
それは愛情ではなく、不安や心配からくる要求への過剰な頑張りなのですね。
また、交際相手のレスポンスや反応が早いと心配型愛着スタイルの人は安心する傾向にあるようです。
心配なのでより反応を早く早く求めるのですね。過度に行き過ぎると日本ではメンヘラなんて言葉で呼ばれたりもしていますね。
「反応が良くない交際相手より、反応が良い交際相手と付き合っている時の方が愛着に不安を感じる事が少ない」
心配型の愛着スタイルを治すには、家族/集団セラピーがおすすめ
では、心配型の愛着スタイルを持つ人は、一生そのような不安に襲われ浮気をしやすい人のままであり続けるのでしょうか?
研究の中では、セラピー等を受けることによって心配型の愛着スタイルを手放すことができると述べています。
「愛着に基づいた家族セラピー等の治療や、愛着にフォーカスした集団治療は心配型愛着の軽減に効果的であるため、
心配型愛着スタイルの人たちの恋愛関係における不貞行為の防止になり得る」
また、根治療法を目指すのであれば、認知行動療法などもおすすめですね。自身の思考の偏りなどを認知して行動を変えていくことで、
心配型の愛着スタイルなどについても変化させていくことができるでしょう。
回避型愛着スタイルの人は浮気をしにくい傾向にある
また、研究によると、心配型愛着スタイルの人に比べて、回避型愛着スタイルの人はあまり浮気しない傾向にあるそうです。
回避型の人は他人に対して過度に愛着を持たないタイプの愛着スタイルです。
ちなみに4人に1人が回避型愛着スタイルに当てはまると言われており、
心配型よりも少し多い割合となっています。
心配型、回避型どちらも愛着に不安があるタイプですが、愛着に対する感情が大きく違うのですね。
心配型の場合は過度に求め不安になり、回避型の場合は過度に避ける傾向にあります。
交際相手に対して安定した愛着スタイルを持っているのは50%よりやや多い程度だそうです。
安定型愛着スタイルの人は、交際相手の気持ちが離れる心配や相手との関係の強さに対する不安を感じないため浮気をする可能性が最も低いのですね。
このように愛着スタイルにはいくつかの分類があり、それに応じて浮気だったりのしやすさが変わってきます。
愛着障害という本でも述べられておりますが、子供の頃からの影響でそれぞれ愛着スタイルを持っているのですね。
このような愛着障害という分野において、追跡調査による科学的な裏付けが行われたのは大きなことですね。