働きやすい職場を作り生産性を上げるための条件・特徴②環境・空間をデザインする

環境・空間を意図的にデザインすることで生産性をあげよう

こんにちは、寺谷です。

前回は働きやすい職場の一つの条件として失敗を認めるという文化をご紹介しました。

働きやすい職場を作るための条件・特徴①失敗を認める

今回は働きやすい職場の二つ目の条件として場所・空間デザインのお話をしていきたいと思います。

人間は私たちが思っている以上に自分自身のいる場所の特徴に左右されることが研究よりわかっています。

とある実験では高い部屋と狭い部屋のグループに分けて同じ課題をとかせた実験があります。

その結果高い部屋の被験者達は無関係なものを紐づける能力であったり、独創性が向上する傾向がみられました。

逆に低い部屋の被験者たちは集中力が向上し、ミスの許されない定型作業などのスピードが上がりました。

このように場所や空間の時代によって我々は大きな影響を受けるのです。

空間デザインといっても部屋の高さだけではありません。部屋の色ももちろんですし、音もまた大きな影響力を持つことが分かっています。

今回はどのように空間デザインをすれば働きやすい職場になるのかをご紹介します。

人は原始人時代から安全な場所を好む

進化心理学によると現代の我々が好むオフィスデザイン、空間というのはサバンナで暮らしていた時代に出来上がったと言われています。

狩猟民族として生活していた私たちは敵から襲われにくく生存の可能性が高い環境お好み、逆に危険な環境にさらされている状態だと不安が沸き起こることが分かっています。

例えば例で言うと私たちは背中を見られるような場所に座ると緊張が増すことが分かっています。

後ろから付けられているであったり後ろから誰かに見られていると言った状況はあなたも好ましくはないのではないでしょうか。

窓の近くに座るだけで生産性が上がる?!(自然・外は大事)

また原始時代では家の中にいるよりも外に出ることが重要でした。食料や水を取りに行ったり、農作物の世話をしに行ったり、外にいることが生存に直結していたのです。

そのため現代の私たちもオフィスに木であったり自然が見える状況であると緊張が和らぎ、パフォーマンスが上がることが分かっています。

1984年に行われた研究では、外科手術を受けた患者さんが木が見える部屋に割り当てられた場合、通常の患者よりも鎮痛剤の要求が少なく、入院期間も短くなることが分かっています。

2003年の研究ではコールセンターの従業員が窓の近くに座っていると、生産性が年間で3000ドル多くなることがわかりました。

またオフィスに入ってくる日光の量によって従業員の満足度がかなり正確に予測できることも分かっています。

このように自然をオフィスや空間に取り入れるということは非常に重要なことです。

また自然は満足度だけでなくパフォーマンスも向上させることが可能です。

2011年に行われた研究では、室内植物がある部屋に無作為に割り当てられた実験参加者は、集中力と注意力が求められる難しいタスクにおいて一般的な実験参加者より、より高いアウトプットを立てることが分かっています。

在宅勤務は従業員の生産性を上げる

働き方改革の一環で日本でも多様なワークスタイルというものが検討、一部の企業では導入されています。

在宅勤務はオフィス環境という意味で生産性を上げるのでしょうか?それとも下げるのでしょうか?

最新の研究によると在宅勤務は生産性が上がるという結論が出ています。

理由①シングルタスクで仕事ができる

一つ目の利点は一つのタスクに集中して仕事を行えるということです。人間はマルチタスクを行えない動物です。

マルチタスクができていると思っている人でも、実際にシングルタスクときとのパフォーマンスを比べてみると、シングルタスク時の方が生産性が高いことが分かっています。

自宅では周りの同僚とに他のタスクを振られることがなく、自分自身が決めた一つのタスクに集中できるので、生産性が上がることが分かっています。

理由②自分好みの環境にコントロールできる

また二つ目の利点は、 自分自身で部屋の温度や空調などをコントロールできることです。先ほども述べたように人はオフィスの空間であったり働く空間の影響を受けます。

自分の家であれば自分好みに調節できるため、生産性は上がりやすいでしょう。また原始時代の意識からも縄張り意識を持つ人間は、自分自身の家という認識は不安や緊張を和らげパフォーマンスを上げる一つの要因になります。

また別の研究によるとオフィス内であっても自分好みの調整が可能であればあるほど従業員の生産性は上がるという研究結果も出ています。

つまり環境をコントロールできる状態は生産性をあげるのですね。

在宅勤務であれば窓の外を眺めたり、散歩をしに行ったり、個々人の状況に合わせて仕事の方法を変えることができます。そのため生産性は上がりやすいのですね。

従業員の状況に応じて様々な環境を整備すべき

ここまで環境が従業員の生産性に与える影響が大きいことはわかったと思います。ただ従業員の仕事内容や状況に応じて必要なオフィス環境は異なります。

すべてがすべてオープンなスペースであるべきではないし、すべてがすべてクローズドスペースであるべきではありません。

全ての部屋の高さが高ければいいわけではないし、全ての部屋の高さが低いのも駄目ですね。

様々な環境を用意し、従業員がカスタマイズできるような状況を作り出すのが最適です。

マネージャーができる三つのこと

1.様々な環境を混合させる

色々と述べたように従業員は仕事や自分自身の性格に応じて働く場所を選べることが生産性の向上につながります。

マネージャーが可能なのであれば、様々な働く環境を提供し、 従業員に選びカスタマイズしてくれることが重要です。

2.原始人的考えを重視する

我々は思っている以上に原始時代の感覚をそのまま持ってきています。

自然をオフィスに増やしたり、クローズドな部屋や会議室を用意したりすることで、従業員のパフォーマンスは気軽に上がるでしょう。

原始人的考えを持ってオフィスデザインをしてみるのもいいでしょう。

3.職場での満足度を向上させる

グーグルやアップルなど企業は、オフィスが魅力的であることで有名ですね。

職場を魅力的に整備することで従業員のエンゲージメントを向上させ、生産性を上げる意識をしていきましょう。

メンバーがやるべき3つのこと

1.快適な職場づくりのために工夫する

自分のデスク、 Office を今一度見ましてみましょう。自分なりの道具だったりデザインだったり配置をすることで簡単に生産性が上がるかもしれません。

環境を意識して自分のコントロール下でデザインしてみてください。

2.時々外に出る

現代のオフィス、特に日本のオフィスはビルの中に入りすぎていて自然との触れ合いがありません。

リフレッシュのために自然と触れ合う、外に出て散歩する時間を取り入れましょう。

集中する時間を決め、集中力が切れたら外に出て散歩をしてみましょう。

活力を取り戻すことができるはずです。

3.仕事によって音楽を変えてみる

音が作業効率に驚くほど影響を与えることが分かっています。カフェのざわめきなどを聞いていると作業の効率は上がります。

YouTube などでカフェのざわめきだったり、自然の音を聞くことで生産性を上げることが可能です。

私自身も職場や個人作業の時は、 鳥のさえずりであったり、軽めのジャズであったり、 カフェのざわめきを聞いたりしています。

ぜひ活用してみてください。

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