働きやすい職場を作り生産性を上げるための条件・特徴①失敗を認める

働きやすい職場は会社の収益にも関係している

こんにちは。寺谷です。今回から何回かに分けて働きやすい職場について深ぼっていこうと思います。

働きやすい職場や社員を大切にしようという標語を最近はよく見かけますね。

働き方改革の流れも相まって、社員の幸福や働きやすい職場を重視する機運は高まっています。

【書評/感想】幸福学×経営学 次世代日本型組織が世界を変える~社員が幸福であれば、利益はあがる~

※以前は社員が幸福であれば利益が上がるということもご紹介しました。

とはいえ、働きやすい職場を重視したところで、本当に会社の業績がよくなるの?というのは疑問はつきものですね。

実際はどうなのでしょうか?

サンフランシスコに拠点をおくパルナッソスインベストメンツという投資会社は、

フォーチュン誌に選ばれるような素晴らしい職場環境を提供する企業だけで構成されると信託を販売し、設定以来、年率9.6%を達成しています。

これはスタンダードアンドプアーズの株式指数の成長率5.8%を大きく上回っています。

このように職場環境が良い、社員にとって働きやすい職場であるというのは収益にも大きく関係していることが分かっています。

職場環境を良くすること、働きやすい職場をつくることが利益に直接することはわかった。でも、実際どうすれば働きやすい職場を作ることができるんだろうか。

今回はこんな問いに答えていこうと思います。

失敗を認める職場環境を作る

働きやすい職場を作る上で最も重要な要素が失敗を認める組織文化を作るということです。

社会心理学者のディーン・シモントン教授の研究によると、 想像力に秀でた天才は同世代の平均的な人々よりも多くのことに興味を示すことが分かっています。

ある特定の分野での解決策を探りながら、同時にその特定の分野以外の分野(例えば美術であったり音楽であったり文学であったり)に興味を伸ばすことが天才の特徴です。

またもう一つの特徴は天才は標準的な人々よりもより多くのものを生み出しているということも分かっています。

シェイクスピア屋モーツァルトなどの天災等は同世代の人々よりもより多くのものを生み出しています。

中には傑作と言えないものも数多くありますが、数多くある作品のうちのいくつかは名作として知られています。

つまり天才の用件は二つです。一つは多くのことに興味を持つこと。二つはより多くのものを生み出すこと。より多くの調整をすることと言ってもいいでしょう。

現代のビジネスを見渡しても、例えば Google などは数多くのサービスを開発し、数多くのサービスが失敗に終わっていますね。 Google リーダーであったり Google であったり、数多くの挑戦をし数多くのプロジェクトが失敗に終わっています。

CEO のエリックシュミットは、「私たちは失敗をたたえる、難しいことに挑戦して成功しなくても、必ず学べることがある。ただ多くの人にはその数を挑戦するチャンスがない」と述べています。

つまり天才であっても Google やっても失敗を許容し挑戦し続けてもらうことが非常に重要なのですね。

スタンフォード大学の神経科学者ロバートサポルスキーによると、人間は進化の過程において 動画危険を察知すると循環器が角に働くことが分かっています。

また同様の反応が間違えてはいけないと言われた時に経験する塗装逃走反応と同様であることが分かっています。

つまり間違えてはいけない、ミスをしてはいけないというプレッシャーの環境課は、人間にとってチーターに狙われているような状況と言っても過言ではないでしょう。

またそのような状況で人間が創造性を発揮するのはとても困難であることがわかりますね。

失敗に対してご褒美を与える会社も存在する

このような結果から失敗に対してご褒美を与える会社も出てきています。

大手製薬会社では、主要な研究プロジェクトを中止した研究員に報奨金を与え始めています。失敗を認めることで評判落とし職を失うかもしれないという恐怖から解放し、将来性のない製品に勢力を注ぎ込み続けさせることを辞めさせる効果があります。

アメリカの製薬会社であるメルクアンドカンパニーは、自分の研究結果が望ましくないことを認めた科学者に対して追加のストックオプションを与えていたりします。またイーライリリーは失敗パーティーを開催しています。

インドの財閥大手のタタグループでは 、年に三つの表彰をしていますが、そのうちの一つが失敗した人・チームに与えられる賞です。

大きなイノベーションを実現しようとして本気で取り組んだものの結果的に失敗に終わってしまった試みに対して会社として与えています。

このように会社全体で失敗を認める文化を作り上げることで、従業員は安心して挑戦することが可能になります。結果としてその企業ではイノベーションが生まれ続けるでしょう。

マネージャーとしてできる3つのこと

1.結果だけでなく挑戦に報いる

上司が何に対して褒めているか報いているかというのは、部下にとって非常に重要なことです。

上司が率先して結果的に失敗に終わってしまった挑戦を報いることで、チーム全体では失敗を恐れない文化を創り出すことができるでしょう。

2.失敗からチャンスを見つける

ビジネスとして結果を残すことは非常に重要です。

挑戦や失敗を認めているだけではビジネス上の成果には繋がりません。

挑戦が失敗に終わった時にその原因や課題をしっかりと分析し、次に繋げる意識をチームに植え付けることが重要です。

リーダーが率先して失敗を認めそこから学ぶ姿勢を示しましょう。

3.長期的な視点で考える

短期的に見ると失敗は損失のように見えます。しかし、その失敗から学び次のチャンスに活かすことで、次の挑戦は成功率が上がります。

もし次の挑戦が失敗したとしてもそこから学び得るものがあれば、チームはさらに強くなっているでしょう。

リーダーが短期的な視点に立ち、成功か失敗かのみで判断していると、 チーム全体も短期的になりがちです。

リーダーは長期的な視点に立ち、1ヶ月後の成果ではなく5年後の成果に焦点を当てましょう。

メンバーとしてできる3つのこと

1.失敗を振り返る時間を取る

失敗を意味ある失敗にし成長につなげるためには、 失敗に向き合う時間が非常に重要です。

振り返る時間をとらないと失敗はただの損失になってしまいます。気が乗らないかもしれませんが、意識的に振り返る時間を取りましょう。

2.失敗を恐れず新しいことに挑戦し続ける

失敗を恐れることで新たな挑戦の数が減り、結果的に自身の成長や成果を上がりにくくなります。

失敗を恐れずに挑戦する意識を持ちましょう。

3.失敗は長期的な糧になると認識する

失敗をしている最中はなかなか長期的な視点に立って失敗をプラスの面を捉えることはできませんね。

長期的な視点に立ち、その失敗は将来的な糧であることを意識しましょう。

寺谷春のプロフィールはこちら    相談もお気軽にどうぞ。