神経質な性格ほど認知症になりやすく、認知症になると外向性が減少する

認知症というと日本でも近年非常に有名な病気となり、
老後に認知症になりたくないといった方が多く見受けられるようになりました。

たしかに認知症になると、出来事などを忘れてしまうため、関わる家族側にも負担になってしまうことから、認知症になりたくないという気持ちを持つことは自然ですね。

今回ご紹介する研究では認知症になりやすい性格を明らかにしています。

神経質な人は認知症になりやすい傾向にある

性格検査を受けた高齢者約2000人を何年にもわたって追跡した結果、性格と認知症にはかなりの関係があったとわかってきました。

神経質な性格が強まると、認知症を発症する兆候であるという新しい研究があります。

この研究の中での神経質というのは、不安、悲しみ、イライラや自己意識に強く結びつく性格特性です。

一般的な神経質な人を想像してくれればいいでしょう。

神経質な人は、ストレスに対処するのが普通の人より難しく、何にでも脅威を感じる傾向があります。

 

この研究の著者はこう説明しています。

「神経質さが一貫して高いと将来的に認知症の診断が増えることがわかりました。

さらに、神経質な性格により認知症が想定よりも早期に起こる可能性があることを示唆しています。」

外交的な人は認知症になりにくい

また、研究者らは、神経質の性格特性の増加に伴い、認知症と診断された人々が段々と外交的でなくなっていくことも発見しました。

「外交性、誠実さ、開放性および愛想良さについての評価も役に立ちました…

我々の分析では、外交性に限ると認知症の有意な減少、およびMCI (軽度認知障害)の有意な減少が明らかになりました。

これらの結果は、MCIである人が他者の存在下でより認知的な障害を感じ、社会活動の回避につながりうることを示しています」

外交的な人は認知症になりにくいともいえそうですね。

外交的であると認知症になりにくく、逆に認知症になりはじめると外交性が減ることで、認知症は進んでいく傾向になるでしょう。

認知症予防に効く最大の施策はコミュニケーションとポジティブ思考?

実際に自分に置き換えてみてもFace to Faceでコミュニケーションを取っているときって、五感と頭を使って会話をしていますよね。

相手の話をしっかり聞いて、頭で理解して、自分の言いたいことを考えて、うまく言語化する。

このフローはかなり頭に効くのでしょう。

また、神経質な性格は不安などを感じやすく、不安やストレスなどは脳を縮めるなどの研究もあるため、ポジティブに考え、あまり気にしないという性格もよさそうですね。

なかなかポジティブになれ!って言われてなれるものではないですが、少しは意識してみてもいいでしょう。

寺谷春のプロフィールはこちら    相談もお気軽にどうぞ。