初対面で好かれる科学的な方法。ライキングギャップを意識し、好かれようとしないこと。

好かれないのではないかという不安を捨てて自然体に今を楽しむことが重要

今回ご紹介するのは、見知らぬ人に好かれるための簡単な方法です。

はじめましての人と会うときに、多くの人はどれだけ好かれているかについて過小に見積もる傾向にあります。

見知らぬ人と会うとき、好かれているかを心配しすぎて、相手からの好意的なサインを見逃す傾向があるのです。

基本的には、好かれないのではないかという不安を捨てて、その瞬間を楽しもうとするほうがよい結果がでることがわかっています。

リラックスして、いつもの自分でいることが友達を作るのに優れた方法です。

研究共同著者であるガス・クーニー(Gus Cooney)博士は次のように述べています。

「われわれの調査では、新しい会話の相手がどれほど自分のことを好きであるかを正確に見積もることは想像する以上に難しいことが示唆されています。

これは社会生活の基本的な部分であり、何度も行っていてにも関わらず、です」

初対面って人生の中で何度も何度もあるはずなのに、僕らは一向に悲観的に見積もることをやめられないのですね。

他人からどのくらい好かれているかを常に過小評価する

この調査では、初めて出会った人同士、出身地や趣味などの緊張を解くような質問を尋ね合うようにしました。

調査の結果、思っているよりも相手に好かれている傾向があることがわかりました。

調査を行った人はビデオテープを見て、「ライキング・ギャップ(好きでいられることと好かれていると感じることとのギャップ)」があることに気づいたのです。

人々は、他の人にどのくらい好かれているかを常に過小評価していました。

研究の共同著者であるマーガレット・S・クラーク教授はこう言いました。

「人は、好きであることを示すサインを見る際に、自分が何を言うべきかや何を言ったかの心配にふけっているように思えます」

この「ライキング・ギャップ」は、ほとんどの人が能力を過大評価しているという事実と強く対照をなしています。

研究の最初の著者であるエリカ・ブースバイ(Erica Boothby)博士とクーニー博士は、次のように説明しました。

「ライキング・ギャップは非常に異なった働きをします。

社会的なやりとりや会話に関して人々はしばしばためらいを見せ、他人に残している印象については確信が持てず、自分の行動を過度に批評しすぎです。

他のほとんどのことにおいては楽観主義であることを考えると、会話に対する悲観主義は驚くべきものです」

「自分は運転が平均よりもうまいと考えている人は手を上げてください」というと、7割程度の人が手を挙げるのと同じ現象ですね。

悲観的に見積もることが自分に対する防衛反応になっている

研究者はこうもいっています。

「我々は自己防衛的に悲観的であり、本当にそうであるか明らかになる前に、自分が好かれているとは思おうとしません。

新しい近所と知り合ったり、新しい友情を築いたり新しい同僚に印象を付けたりする際、私たちは他の人々が私たちをどう思っているか知る必要があります。

悲観的になり過ぎることは、プライベートや仕事に大きな影響を与えるかもしれません」

悲観的に見積もることで、仮に嫌われたときの防御線を張っているわけですね。

悲観的に見積もってしまう弊害は、関係性を深めるような踏み込みがなかなかできなくなり、関係性がいつまで経っても深まらないなどの可能性があります。

なるべく自然体で相手に好かれようと気にしすぎずに、相手の好意的な反応を見逃さないこと。

そして、好意的な反応をしっかりと掴んだら、徐々に徐々に関係性を深めるのが最善かもしれません。

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