人間のIQが徐々にあがっていくフリン効果が?!
今日は人間のIQのお話。人間のIQ、つまりは知能指数というものは年代を重ねるごとにあがっていくというのが定説でした。
このIQの上昇はフリン効果と呼ばれておりまして、
20世紀始めから100年くらいを振り返ってみると人間のIQというものは上昇傾向にあると言われています。
この上昇傾向の理由に関しては、人間が築いてきた社会がより複雑となり、その複雑性に人間が適応するために、IQが高くなっていったという説が濃厚だと言われています。
確かに農作業とかしていた人たちが、産業革命が起こり大量生産などが始まれば頭をより使わざる負えない環境に置かれる気はしますし、
現代であってもパーソナルコンピューターなどが発明されてからは、より複雑性の増す社会となり、人類の知能指数は徐々にあがってきています。と言われても全く違和感は無いですよね。
そんなフリン効果にノルウェーのラグナー・フリッシュセンターという研究機関が全く逆行する研究結果を出していて面白いので共有します。
人間のIQは過去10年間で下落し続けている?!

人間のIQの平均がここ数十年で下がっていると、ノルウェーの研究機関の新しい研究が結論づけています。
先程紹介したフリン効果のように人間のIQはいままで上昇傾向を示していたのですが、
フリン効果によるIQの上昇傾向は今や止まり、そして逆行しています。
今回のノルウェーの研究では、1970年から2009年の間にノルウェーで若い男性が徴兵時に受ける義務的なIQテストからIQテストの傾向を分析しました。
73万ものIQテストデータを分析し、各世代(25年ほど)で人々のIQが平均して7ポイントほど下がっているとわかったのです。
また、今回の研究はノルウエーに関してですが、平均IQの低下を示すのは、実はこれが初めてではありません。
イギリスやフィンランド、ノルウェー、デンマークを含むスカンジナビアの国々のデータからもIQの低下を示しています。
IQが低下している3つの理由(”低栄養・低品質な教育・低品質なメディア)
この研究では、遺伝子学的要因からIQ低下の原因を見つけようとしましたが、原因は分かりませんでした。
研究の著者は論文の中で次のように言っています。
「…私たちの結果は、教育の露呈や品質変化、メディア露呈の変化、栄養や健康の悪化のように、IQ低下に関するたくさんの仮説と一致しています。」
現時点でIQ低下の主に考えられる要因/原因は、
・栄養不足(特に魚の摂取の減少)
・教育の品質低下
・メディアの品質低下
ということなのですね。
ちなみに魚は前も紹介しましたが、頭もよくなるし、睡眠の質もよくなるしでいいこと尽くしです。
たしかに栄養失調とかは完全なる現代病ですね。
20世紀当初から比べるとどんどんと摂取している栄養は高くなってきた傾向はあるでしょうが、
ここ10年くらいの人間の食生活は、20年前の人の食生活に比べて貧弱になっていると言われてもそこまでイメージと乖離はありません。
最近の人たちはスナック菓子やインスタントラーメンやファストフードなどの栄養価の低いもので食事を済ませちゃってたりしますものね。
コンビニで低栄養価だけど安い炭水化物を買って腹を満たして・・・みたいな生活をしていたら知能下がるってことですね。
また、教育やメディアについても品質が下がっているというのも頷ける話です。
テレビなどのマスメディアなんて昔よりも内容が低年齢化している気がしますし、
あまり考えさせられたり、頭を使うようなテレビ番組はありませんよね。
ここ最近の人類のライフスタイルはどんどんと悪くなり、IQが下がっているのかもしれませんね。
個人レベルでは、しっかりと栄養を取り、高品質な教育機会を自分からつかみ、
低品質のマスメディアなどから遠ざけるなどの処置が必要かもしれませんね。
子供のIQを上げたいのであれば、栄養、栄養、教育、メディアについてより気を使ったほうがよいですね。
なお当メディアではエビデンスや心理学に基づいた人生に確実に役に立つTIPSを提供しております。
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