パラダイムシフトやイノベーションや常識が覆される現象は全体の比率の25%くらいが考え方を変えた段階で起こる

パラダイムシフトやイノベーションはどの程度の人間が考え方を変えた時点で起こるのか

皆さんはパラダイムシフトという言葉をご存知ですか?

パラダイムは時代を表し、シフトは変化を表します。
つまり、時代が変わる瞬間をパラダイム・シフトと呼ぶのですね。

従来当たり前だと思われていたことが、新たな常識や思想や価値観などに入れ替わることをパラダイム・シフトといいます。

昔はガラケーが当たり前でしたが、今現在はスマホが当たり前ですね。これがパラダイムシフトです。

パラダイムシフトは大きな変革である一方、どの段階で起こるのか、そもそも考えられているパラダイムシフトは絵に描いた餅で終わらないかなどの懸念があります。

今回ご紹介する研究は、ある組織やグループなどでどの程度の人数が考え方を変えると、全体の考え方を変えるように説得できるのかという研究なので、
拡大解釈すると、世の中でパラダイムシフトや常識が覆ったり、イノベーションが起こる確実な転換点としても機能するかなと思っております。

ティッピングポイントが全体の何人が賛同し始めた段階でくるのかという問いでもありますね。

パラダイムシフトとして例えばAmazon Echoなどを使った音声検索などもどの程度の人間が使い始めた段階で世の中の一般となりうるのかが読みにくかったりします。
そういった目安になりうる研究をご紹介します。

グループのうちの25%が自らの考えを変えると、残りの75%の人を説得することが可能であると判明

全員の意見が一致するまで、グループ内の何人が、自分の考えを変えなければならないのか、最新の研究結果が明らかにしました。

この研究によると、グループのうちの25%の人が自らの考えを変えると、残りの全ての人を説得する事が十分可能となったそうです。

セクシャルハラスメントからソーシャルメディア、銃器所持取締法、同性婚についてまで、参加者のたったの4分の1が違った見解をとると、グループの意見は転機を迎えます。

science誌で出版されたこの研究は、社会を変化させるために過半数の同意は必要ではないという事を結論づけました。

過半数以下の人数であってもグループ全体の意見が変わり始める転機となるのはかなり興味深い結果です。

この研究の第一著者であるデイモン・セントラ博士は、次のように話しています。

「ある集団が、大規模な社会的変化が起こるような転換点に近づいているとき、彼らがそれを知ることは不可能です。

また、もし彼らがその転換点に満たない状態だとしたら、彼らの努力は無駄に終わってしまいます。

しかし意外なことに、そこにただ一人だけ加えることで、25%の転換点を上回るようになれば、彼らの努力はたちまち、全員の意見を変えることとなるのです。」

この研究では、対象となったグループに新しい話題に対して意見を一つにまとめるよう指示されました。

そして、多数派の意見に対して反対する人が何人いれば、他の全ての人の意見を変え従来の反対意見となるのかを調べました。

セントラ博士は次のように言っています。

「この研究で私たちが行った事は、集団規範を変えるのに必要なティッピングポイントを予想する理論的モデルを発展させ、実験的にそれを示した事です。」

とはいえ頑固な信念などはなかなか変わらない?!

ここまでの研究結果を聞いて、すべての意見の強度が同じわけではなく、強度によって必要な割合は変わるのでは?という疑問を持つかたもいるかと思います。

はい。僕も全く同じくそう思いました笑

グループの意見を変えるといっても、長年積み重ねられた信念のようなものと特段こだわりのない嗜好レベルのものでは、全体の意見を変えるのに必要な割合は変わるのが自然だろうなと。

とはいえ、この部分にも研究者はしっかりと言及しておりまして、

何十年にもわたって築かれてきた、強力に染みついた信念についての調査や分析は行っておらず、そのような場合には変化を起こす事がより一層難しいと思われます。

だそうです。

まぁ、それはそうですな。ここらへんはイノベーター理論のアーリーマジョリティまでのほぼ過半数が必要なのかもしれません。

とはいえ、今までは過半数は絶対に必要だと思われていたパラダイムシフトやイノベーションに関して、過半数より少ない25%くらいでもいけるのではないかという有効な仮説をこの研究は示してくれたと感じています。

「古典派経済学において、社会変化に対して何世紀にもわたって経済学者が考えてきた、人々の規範を変えるためには、過半数の活動家が必要であるという典型的な概念に、全く対照的な考えを提示しています。

それに対して今回の研究は、理論的にも実験的にも、過半数よりももっとずっと小さな割合で効果的に機能する事を明らかにしたのです。」

社内やチームで古い考えに対して新しい考えを浸透させたいと考えるときも、
25%、四分の一の賛同を一つの目安に頑張ってみる価値はありそうですね。

エビデンスや心理学を軸に、人生が豊かになるものをご紹介しています。興味あればこんな記事もぜひ。

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ABOUTこの記事をかいた人

性格/思考変革コーチ。認知行動療法、行動科学、コーチング等を専門の分野としながら、エビデンスや心理学に基づき個人の性格や思考を変えていくことのプロフェッショナルです。自身が内向的な性格なこともあり、特に内向的な性格を持つ方の変革を得意にしています。 https://dialog-coach.link/profile/